新城市の滝めぐり
2013年 07月 28日
今回は宇連川(旧三輪川)流域にある滝を訪ねました。
1か所目は長篠城址にある「不忍の滝」。三波川帯の結晶片岩にかかる滝です。
手前に断層があります。
近くに中央構造線があり、結晶片岩は揉まれてぼろぼろと崩れやすく、武田軍が攻めあぐねたのもうなずけます。
2か所目は「不っ田の七滝」。花崗岩源圧砕岩にできた滝です。断層かどうかはっきりしませんが、連続する節理に段々と小さな滝を作っています。数え方にもよりますが、7段あります。まだあまり知られていない滝ですが、地元の睦平の人々が力を入れて整備してくださり、観察しやすくなっています。
驚きは滝の上流にありました。中央構造線の主断層の露頭があったのです(今回ではなく、数年前に発見)。
発見者は今日の講師で麦わら帽子をかぶっている鳥居孝先生。左横が仲井豊先生。
上部がマイロナイト(花崗岩源圧砕岩)で、人が立っているあたりが断層。足元から下部は三波川帯の結晶片岩です。市内で中央構造線の露頭が見られる場所がまたひとつ追加されます。
3か所目は「桐谷の不動滝」。泥岩・頁岩を流れ落ちて宇連川にそそぐ滝です。
4か所目は「湯谷の大滝」。流紋岩質凝灰岩の河床(板敷川)にかかる滝です。
中央は人為的に削られています。
5か所目は「乙女沢の不動滝」。湯谷温泉街から山中へずっと入り込んだところにあります。ここは流紋岩と流紋岩質凝灰岩にできた滝です。滝と平行に断層があります。修験者が滝に打たれて修業したとも言われますが、今日は水量が少なくて修行になりませんでした。
地質と成因を考えながらめぐるジオツアーでした。
【貞カ】